■■■ がんサバネット通信 第11号 ■■■
NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク会員のみなさま
事務局でございます。
梅雨空が続きますね。でも、はっとするほど美しい紫陽花に出会える季節でもあります。いかがお過ごしでしょうか?
さて、「がんサバネット通信」第11号は、岩手県西和賀町在住の設立時発起人・太田宣承さんのエッセイで始まります!「あの世」の居心地ってどんな感じなんでしょうね。確かに、誰も帰ってきたことがないですよね・・・?
【目次】—————
■■ 1. リレーエッセイNo.11(設立時発起人・太田宣承)
私がAさん(茨城県)とお会いしたのは、岩手ホスピスの会様主催の講演会でお話しさせて頂いた2012年2月の事。東日本大震災から1年も経たない真冬の頃だったので、強く印象に残っている。
その頃にしたためた彼女の残した言葉に、久しぶりにここで訪ねてみたい。
『私、普通のがん患者です♪』
この言葉は、ホスピスの会講演会にわざわざ茨城からお出でくださったその方の自己紹介第一声のご挨拶だった。
この言葉を聴いた瞬間、私の中の壁が崩された気がした。少なからず、最初は壁を築きながら関わっている日常の私。それが一気に崩されて、ありがたくて笑ってしまった。
彼女は40代、現役の看護師さん。末期のがん患者さんである。彼女はとっても明るいため、末期にいらっしゃることをフッと忘れさせてくださる素敵な方だ。
彼女はおっしゃった。
『5年前、主治医から〝余命一年〟と告知を受けてから、もう5年も生きちゃって!この12月にも〝年越せない〟って言われたのに、こうやって今来てるし、3回告知受けたんですけどね。私、しぶといなぁって思って〔笑〕。』
あっけらかんと話しながら、さらに、
『癌もどっかからきたもんじゃなくて、私の細胞がつくったもんだもん。これも私の一部だからね。人の命は、長いか短いかだけだもん。亡くならない命はないから。』
感銘受けている暇もないくらい、続けて彼女こんなこと言ってその場を大笑いの渦に巻き込んだ。
『あの世ってさぁ、ホントいい所だと思ってるんですよ。何でってね、あの世逝って帰ってきた人って一人も居ないじゃないですか!だから、相当居心地いい所なんだべなぁって思って。私も逝ってもいいかなぁって思ってるんですけど〔笑〕』
さらに、一緒に友達として東京からいらした方が、
『でも、Aさんなら、初めてあの世から帰ってくるかもね!』
などと、いじられてまた皆大笑いして。。。何て素敵な関係だろう、生き方だろう。。。
気づけば、がんをしっかり自分の事として、自分そのものとして今を生きている彼女のすっかりファンになっていた。
このエッセイの場を与えて頂いたおかげで、彼女のおもかげを感じさせていただけました。 合 掌
■■2. 第2回オンラインがんサバネットカフェを開催!
6/10夜に、第2回オンラインがんサバネットカフェ「「病気になったときの仕事とお金~誰に何を聞いたらいい?」を開催しました。当日は、会員・非会員あわせて約40名の方々が参加されました。
第1部では、一般医師(代表理事・高橋都)、産業医(会員・森本英樹)、社会保険労務士(会員・西條達)、ファイナンシャルプランナー(理事・辻本由香)が、それぞれの職種の専門性(得意技)や探し方についてわかりやすく解説。第2部では事前に寄せられたご質問(「フリーランスが備えるべきこと」、「各職種への相談にかかる費用」、「患者さんの職場関係者とのコミュニケーションの取り方(医師の方より)」など)のひとつひとつに、それぞれの立場から丁寧に回答していきました。
ご参加のみなさまからは、「具体的で実際に役立つ内容だ」「専門職の話をまとめてフランクに聞くことができた」などの声が寄せられ、大変好評でした。
今回の動画記録は、後日会員限定ページで公開する予定です。
■■3. 公式サイトに会員限定ページができました!
トップページの右上の「会員限定」をクリックすると、会員限定ページに入り、過去のイベント動画がご覧になれます。ログインにはIDとパスワードが必要です。(6/1のがんサバネット通信号外でお送りしました。)
現在はここから2/27開催の設立記念フォーラムの記録動画がご覧になれます。会員限定ページには、これからも過去のイベント動画記録などをアップしていく予定です。
以上です。今後ともNPO法人がんサバイバーシップネットワークをよろしくお願いいたします。
【配信元】—————————–
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公式サイト https://jcsurvivorship.net/
問い合わせ先 mailto:contact@jcsurvivorship.net
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