■■■ がんサバネット通信 第3号 ■■■
NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク会員のみなさま
事務局でございます。全国の天気予報は雪ダルマとお日さまが混在しておりますが、春の足音は着実に近づいているようです。事務局のプランターでは、ヒヤシンスとチューリップが少しずつ芽を伸ばしております。
さて、「がんサバネット通信」第3号をお送りします。今回は、副代表理事・村本高史さんのエッセイで始まります!
【目次】—————
1. 設立メンバーリレーエッセイNo.3(副代表理事・村本高史)
2. 設立記念フォーラム追加情報
3. 「サバイぶらりー」おススメ本と感想文をどんどん募集中!
4. 地方自治体「補助金探し隊」隊員をまだまだ募集中!
5. 事務局からお送りするメールおよび「がんサバネット通信」について
■■ 1. 設立メンバーリレーエッセイNo.3(副代表理事・村本高史)
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「思いを口にするということ」
慌ただしく過ぎていく暮らしの中で、
私たちはどこまで自分の思いを口にしているのでしょうか。
喜怒哀楽、様々な感情が交錯しながら、
時にはやり過ごし、時には「まあいいか」とため息をつきながら、
前に進むことも少なくないでしょう。
10年前、食道入口のがんの再発手術で声帯を失いました。
わかっていたことですが、それなりの苦労はありました。
一方で、声が出なくなって気づいたことがあります。
声が出なくても、思いや考えは以前と同じように次々と頭に浮かび、
そのほとんどは表に出すことなく消えていくということです。
けれども、それはもしかすると声帯があったとしても同じことかもしれない。
人は誰でも普段は声に出さない思いがあるのではないか。
そんなことを思いました。
そして、食道発声法を習得していく中、こんなふうにも思いました。
普段は声に出さない人々の思いを引き出す場をつくっていこう。
同時に、まずは自分から新たな声で思ったことを語るようにしていこう。
私が以前よりも対話の場をいっそう重視するようになったのも、
この頃の気づきにありました。
この「がんサバネット」では、気を許せるだろう仲間たちがいます。
オンラインやいずれはリアルで思いや体験を伝えられる場もいろいろ用意していくつもりです。
楽しかった時の思い出、つらかった頃の記憶、そして今、大変な中でも生きていることの喜び。
さあ、あなたも自分の思いを口にしてみませんか。
その一歩を踏み出した時、新しい何かが始まるような気がしています。
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■■ 2. 設立記念フォーラムのお知らせ
設立記念フォーラムを、2月27日(土)午後1-3時に、Zoomによるオンライン配信(無料・事前予約制)で開催します。ただいま、鋭意準備中です。プログラムの中で、ご参加のみなさまとのやりとりも実現したいと考えております。お手数ですが、会員のみなさまも公式サイト(お知らせ)から事前申込みをお願いいたします。興味を持ってくださりそうな方々にもお知らせください。
ZoomのURLは開催3日前に参加登録をされたアドレスにお送りします。
公式サイト https://jcsurvivorship.net
■■3. 「サバイぶらりー」おススメ本と感想文どんどん募集中!
公式サイト内の仮想図書館「サバイぶらりー」のおススメ本、いつでも受け付け中です。硬派から柔らかい本まで、写真集や絵本などのヴィジュアル系も含めてジャンルは不問です。推薦したい本がある方は、①ニックネーム(本名でもOK)、②推薦図書名、③著者名、④出版社名、⑤「いのちをみつめる」「くらしをいきいき」「こころをゆたかに」の領域のうちひとつ、⑥推薦コメント(50~100字程度)を記載の上、contact@jcsurvivorship.net までお送りください。また、現在UPされている本の追加紹介文や、感想文も大歓迎です!
本日は、正会員の図書館ラブさんおススメの「こどものことば」(ぐるーぷ・エルソル編, 晶文社, 1987年)の追加紹介文をお届けします。
https://jcsurvivorship.net/archives/gallery/kodomo
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10年以上前に出会ったこの本は、出版社に勤める大人たちのグループが1980年代半ばに行った、“上手にまとまってしまう前のへんてこりんなこどものことばを集めるプロジェクト”の成果物です。こどもたちのことばに耳を傾け、こどもたちが発した発展途上のことばを、話された状況とともに文字にうつしとるというプロジェクト。なんと全国300人の大人に口コミでひろがり、7000ものことばが記録されました。この本にはそのうち2500が収載されています。たくさんのテーマに分かれていますが、中には「いのち」「死」「結婚」「数と時間」なんていうものもあります。
手にしてみたら、どのページを開いても、こどものことばに悶絶。そして、ときどき沈思熟考。これは魔法の一冊でした。
<スーパーの長いも売り場で> あっ おとうさんの あし!(おとこ2さい)
わらうひとと わらわないひとがいるね(人を見分ける基準)(おんな5さい)
おかあさん じんせいって やりなおしがきくの?(おとこ5さい)
出版から34年後のいま、こどもたちはどんなことばを紡いでいるのでしょう?実はこの本、かなり前に絶版になっていましたが、友人が通販サイトで中古本を見つけて贈ってくれたものです。普段は本屋さんや図書館の書棚を見渡すことにこのうえない悦びを見出す私ですが、こんなふうに絶版本につないでくれる通販サイトも悪くないですね。いつかあなたもこどもたちのことばに出会えますように。
図書館ラブ(おんな61さい)
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■■4. 地方自治体「補助金探し隊」隊員まだまだ募集!
現時点で、1都5県から参加の手をあがりました。ありがとうございます!今月から徐々に打ち合わせを始めます。本プロジェクトは、お住まいの地方自治体の公式サイトを使って、がん経験者が使える補助金を調べ、できるところから全国リストをつくっていく活動です。これからの「ご入隊」も大歓迎ですので、興味のある方は、contact@jcsurvivorship.net までお知らせください。(忙しい活動ではありませんので、ご心配なく。)
■■5. 事務局からお送りするメールおよび「がんサバネット通信」について
同じ発信元からまとまった数のメールが発信される場合、google などに迷惑メールと認識されてしまうことがあります。「がんサバネット通信」がしばらく届かない場合は、念のため迷惑メールフォルダを捜索していただければ幸いです。通信は、月に1-2度不定期に発行されます。
以上です。今後ともNPO法人がんサバイバーシップネットワークをよろしくお願いいたします。
【配信元】—————————–
※当メーリングリストは事務局のみ配信可能となっております。(返信はできません。)
NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク
公式サイト https://jcsurvivorship.net/
問い合わせ先 contact@jcsurvivorship.net
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