■■■ がんサバネット通信 第5号 ■■■

NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク会員のみなさま

事務局でございます。今年は桜の開花が早いようですね。春の足音が聞こえます。
さて、2月27日には無事設立記念フォーラムを開催することができました。フォーラムには、約130名ほどの方がご参加くださいました。また、終了後のアンケートでは、多くのご感想やNPOへの期待、そしてこれからの活動の具体的なアイデアも数多く寄せられました。誠にありがとうございます。アンケートでは、「学ぶ」「楽しむ」「発信する」という活動3本柱のうち、特に「楽しむ」活動を楽しみにしてくださっている方々が多いことも印象的でした。NPOがんサバネットは、これからみなさまとご一緒に、楽しく活動を進めてまいります。

さて、「がんサバネット通信」第5号は、理事・儀賀理暁さんのエッセイで始まります!

【目次】—————
1.  設立メンバーリレーエッセイNo.5(理事・儀賀理暁)
2. 「サバイぶらりー」新規書籍のご紹介
3.  地方自治体がん患者向け補助金リスト作成プロジェクトー隊員をまだまだ募集中!
4.  3月28日開催「メディカルライブ」のお知らせ
5. 事務局からお送りするメールおよび「がんサバネット通信」について

■■ 1.  設立メンバーリレーエッセイNo.5(理事・儀賀理暁)
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「空が好きです」

 昨年の暮れ、たそがれ時の西の空で木星と土星は仲良しになりました。特に21日前後の大接近は、約400年前以来、次は約60年後という非常にまれな出来事とのこと。地球から木星まで7億5000万km、土星は15億km。肌感覚では気が遠くなりますが、光の速さなら40分と80分です。東京駅を出発したのぞみが、静岡を通過して、そろそろ名古屋だよくらいのイメージでしょうか。
 当然のことながら、遠くの星になればなるほど「昔」を見ることになります。例えば、百万光年離れた星(衛星銀河が現れるくらいの距離)の姿は百万年前のものです。もしかしたら、今ここには「ある」けれど、もうそこには「ない」かも知れません。
それでも、ここでこうして深呼吸をする自分の上に、星空は変わらぬ姿で立ち現れてくれます。
 2011年の秋から傾聴ボランティアのような形で伺っていた大槌町(岩手県)では、80~90歳代の方々のお話を聴かせて頂く機会が少なくありませんでした。彼らは、昭和三陸津波、第二次世界大戦、そして東日本大震災を生き抜いてきました。「今ここ」で静かに微笑むそのたたずまいには、すべてを包み込むかのような優しさと力強さを感じずにはいられません。
 北野武さんの詩に玉置浩二さんが曲をつけた、『嘲笑』というとても素敵な歌があります。「近さ」には敏感に「遠さ」には臆病にならざるを得なくなった昨年来、美しい旋律にのって「変わりないよ、大丈夫だよ」と語りかけてくれる言の葉にわが身をゆだねる時間が増えているように思います。

~百年前の人 千年前の人 一万年前の人 百万年前の人
いろんな人が見た星と 僕らが今見る星と
ほとんど変わりがない それが嬉しい

空が好きです。

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■■ 2. 「サバイぶらりー」新規書籍のご紹介

公式サイト内の仮想図書館「サバイぶらりー」、今回は新たに会員のいしもりさんから4冊推薦頂いた内の2冊を紹介します。(近日中に公式サイト内「サバイぶらりー」にもUPされます。)

①いりやまさとし作「あかいてぶくろ」(講談社、税込1540円)。「こころをゆたかに」の領域の絵本です。
推薦コメント
ある朝道端に落ちた赤い手袋は、雪の降る中もう片方の赤い手袋を探しに出かけます。街はもうすぐクリスマス。両方そろった手袋たちは仲良く歩いています。赤い手袋だって昨日まではもう片方の手袋とずっと一緒で、離れ離れになるなんて考えてこともなかったのです。昨日と同じ今日がずっと続くと信じていたのです。当たり前が当たり前じゃなくなる。温かな思い出を大事にしてほしい一冊。

②ジュディス・カー作「おちゃのじかんにきたとら」(童話館出版、税込1650円)。同じく「こころをゆたかに」の領域の絵本です。
推薦コメント
ソフィーとお母さんがお茶の時間にしようと思っていると、なんと突然、オレンジ色と黒の縞模様のとらがやってきました。このとらは、とてもお行儀の良いのですが、なんといってもとらなので、作りかけの夕ご飯や、冷蔵庫のものや、お風呂の水まで飲んでしまいます。ちゃんとお行儀よくご挨拶して帰りました。お父さんが何事もなく問題解決してくれる頼もしさ。英国の暮らしぶりもうかがえる一冊。
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おススメ本、いつでも受け付け中です。硬派から柔らかい本まで、写真集や絵本などのヴィジュアル系も含めてジャンルは不問。推薦したい本がある方は、まずはお送りください。 ①ニックネーム(本名でもOK)、②推薦図書名、③著者名、④出版社名、⑤「いのちをみつめる」「くらしをいきいき」「こころをゆたかに」の領域のうちひとつ、⑥推薦コメント(50~100字程度)を記載の上、contact@jcsurvivorship.net までお願いします。また、現在UPされている本の追加紹介文や、感想文も大歓迎です。公式サイトには、定期的に新たな紹介本や感想文をまとめてアップしていく予定です。ぜひ会員の皆さんの力でサバイぶらりーをいっそう豊かなものにしていきましょう!

■■ 3. 地方自治体がん患者向け補助金リスト作成プロジェクトー隊員をまだまだ募集中!
ボランティアの「補助金探し隊員」と、アドバイスをくださる「お助け隊員」を募集中です。少しずつ入隊希望の手があがっています。もう少し隊員人数が確保できましたら、第1回作戦会議を招集させていただきます。

■■ 4.  3月28日開催「メディカルライブ」のお知らせ
3月28日に水上音楽堂(東京・上野恩賜公園野外ステージ)で、会員の勝俣範之さん(医師・日本医大武蔵小杉病院腫瘍内科)が主催する音楽ライブが開催されます。このライブには、本NPOから代表理事の高橋都さんと理事の儀賀理暁さんも参加して、設立記念フォーラムでお披露目したNPOオリジナルソング「一緒に歩こう」を歌います。何と、この曲の作曲チームである音楽療法士・横瀬侑子さんと儀賀さんとのユニットyi(結)の演奏もあります! 収益金の一部はチャリティとして寄付されるとのこと。また、申込者は上野会場まで足を運ばなくてもオンライン同時配信を視聴できるそうです。野外ステージとはいえ屋根はありますが、事務局は、当日の快晴を祈念しててるてる坊主をつくりました。
チケットの詳細はこちら: https://medical-live.peatix.com/

■■ 5. 事務局からお送りするメールおよび「がんサバネット通信」について
同じ発信元からまとまった数のメールが発信される場合、google などに迷惑メールと認識されてしまうことがあります。「がんサバネット通信」がしばらく届かない場合は、念のため迷惑メールフォルダを捜索していただければ幸いです。通信は、月に1-2度不定期に発行されます。

以上です。今後ともNPO法人がんサバイバーシップネットワークをよろしくお願いいたします。
【配信元】—————————–
※当メーリングリストは事務局のみ配信可能となっております。(返信はできません。)
NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク
公式サイト https://jcsurvivorship.net/
問い合わせ先  mailto:contact@jcsurvivorship.net
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