■■■ がんサバネット通信 第19号 ■■■

NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク会員のみなさま

事務局でございます。全国的に、暑かったり肌寒かったり、着るものに困りますね。いかがお過ごしでしょうか。

さて、「がんサバネット通信」第19号は、埼玉県在住の会員・岸 裕文さんのエッセイで始まります。患者と家族と医療者、人間同士だからこそ、いろんなことがあるはずですよね。そっと蒔かれた「信頼の種」が、あちこちで芽吹いて育ちますように。

【目次】—————

  1. リレーエッセイNo.19 「信頼の種」(会員・岸 裕文 )
  2. 10/30(土)特別企画「「東北と全国と」 参加受付中!
  3. NPOの第1回総会を12/18(土)に開催します

■■ 1. リレーエッセイNo.19 「信頼の種」 (会員・岸 裕文)

息子が、「お父さん、いい先生だね。初めて会った人で、あんなに信頼出来ると思った人はいない。」と私に言った。

息子は学習塾の講師で、先生とは息子と同年代の女性で私の主治医。

息子は塾の生徒の親との対話が、生徒の成績、塾の評判、自身のやりがいにも繋がり、とても大切であると同時に、信頼を得ることはとても難しいと感じていた。

また、長男である息子は私が胃がんのステージ4と聞き、別居している弟達とも連絡を取り合って、最悪の事態を考えていた。

そしてある日突然、病院から息子への連絡は、私の主治医からの呼び出しだった。

きっと30分くらいの短い時間の面会で、自分を安心させ信頼させた先生に感動した息子は、冒頭の言葉を私に伝えた。先生は、両親の様子を聞いて息子の心境を察することで家族の雰囲気を察知し、私が闘病するのを家族はそっと見守って寄り添ってほしいと息子に伝えたのか。それが息子の腹に落ちて信頼に繋がったのだろう。それを息子から聞いた私は、それまでも信頼していた主治医が「全幅の信頼」にランクアップした。

ここまでのシナリオが主治医に最初から出来ていたなら神様だ。実際はきっと、信頼のきっかけを息子に与え、それが芽を出し育ってくれれば信頼の実を結び、そうでなければ他のきっかけの種を蒔いていたのだろう。息子と面会することは私は全く聞かされてはいなかったので、事前情報のバイアスの掛かっていない素の息子だったからこそ、感動を与え信頼を勝ち取ったのだろう。信頼さえ出来ていれば、聞いていないことも全てポジティブに受け取れる。

胃の全摘出後の再発は見つからず、元気に仕事もしているためか、病院内の研修会に患者としての参加を主治医から誘われている。今度会ったときは、シナリオがあったか聞いてみよう。そして、私も信頼の種を蒔くことに挑戦してみようかな。

岸 裕文

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※がんサバネット通信のリレーエッセイは、どなたでも寄稿できます。600-800字程度のエッセイを、事務局アドレス contact@jcsurvivorship.net までお送りください。My Favorite Placeやサバイぶらりーへのご投稿とあわせて、お待ちしております!

■■2.  10/30(土)特別企画「東北と全国」 参加受付中!

ご参加を絶賛受付中です!!

参加登録なさった方々からのメッセージです。

l  来年、自由に旅に出れるようになったら、東北の旅をしたいと思っています。皆さんのお話をお聞き出来ることを楽しみにしてます💛

l  若い頃転勤で、新潟、秋田、青森と12年位住んでいました。時々懐かしく思い出したりしています。子育て真っ盛りの時でしたので、今のようにいろいろな所を見て歩くこともそんなになく、もっといろいろ見ておきたかったなと思います。でも今思うと良い時間だったと思います。

l  当日を楽しみにしております。

l  東北の風土に触れるってどんなことだろう。東北ってどんなふうに見えているのだろう。と最近考えています。その答えはみつからなくともいいのですが、今回の企画に参加することで何か感じ取れたらと楽しみにしております。

日時: 10月30日(土) 午後1時半~午後3時15分

会場: Zoomによるオンライン開催(URLは3日前にメールでお知らせします)

定員: 60名(予定) まだまだ余裕があります

ご参加申し込みはこちら↓からどうぞ!

プログラム予告編:

第1部 「東北とあなたの大切なエピソード」

会員のみなさまから寄せられた東北にまつわるエピソードのお手紙を、静岡在住の会員・石森恵美さんが読んでくださいます。お手紙の主の会員さんにインタビューし、チャットによるご質問も受け付けます。(当日のご都合でお手紙だけの場合もあります。ご了承ください。)

お手紙の主(順不同)

l  宮島依子さん(茨城) 「時の海―東北」~アートプロジェクトのお話

l  平湯友子さん(東京) 「岩手の叔父さん」

l  脇田和幸さん(大阪) 「弘前城の桜」

l  河野いずみさん(埼玉)「東北と私」

・・・プラス、もうちょっとお手紙が届きそうな気配が・・・。

第2部 「東北に暮らす素敵な人~岩手県北上市在住の

会員・高橋智絵さんと夫の栄喜さんの暮らし」

–取材動画とインタビュー

がんサバネットでは、7/24-25に北上市に取材に伺い、会員・高橋智絵さんと夫の栄喜さんのご協力のもと、毎日の暮らしや病気との向き合い方などをまとめたオリジナル動画を製作しました。その動画をみんなで見て、日々の暮らしへのヒントを得たいと思います。動画には、地元で長く活動する「びわの会」代表で智絵さんを身近に支える高橋みよ子さん(会員)や、主治医の岩手県立中部病院星野彰医師ほかのみなさま、そして、智絵さんご夫妻が丹精こめて育てる農作物が登場。北上の風と田んぼと夏の音と朝露も感じることができます。

お申込みをお待ちしています! こちら↓

■■3.  NPOの第1回総会を12/18(土)に開催します

2020年10月23日に誕生したNPOがんサバネットは、おかげさまで、無事設立1周年を迎えようとしております。この1年間(活動年度は10月~9月)の活動や会計をご報告し、次年度の活動予定を審議する第1回総会を、12月18日に開催するはこびとなりました。総会資料は12月上旬に郵送で入会申込時にご記載いただいたご住所にお送りいたします。

コロナ禍の状況を鑑み、総会会場への参集は最小限として、Zoomによるオンライン参加を導入しますが、極力事前の「書面表決」または「委任状」での表決にご協力お願いします。詳細は改めてご連絡申し上げます。

以上です。今後ともNPO法人がんサバイバーシップネットワークをよろしくお願いいたします。

【配信元】—————————–

※当メーリングリストは事務局のみ配信可能となっております。(返信はできません。)

NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク

公式サイト https://jcsurvivorship.net/

問い合わせ先  contact@jcsurvivorship.net

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