NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク会員のみなさま

事務局でございます。沖縄は梅雨明け間近だそうです。ほかの地域はまだまだですね。少しでも爽やかに過ごしたいこのごろです。

さて、今回の通信は、理事・儀賀さんのエッセイから始まります。「ついてない日」ってありますよね。そんなとき、ふっとこころをほぐしてくれたり、なんだか力をくれるような言葉、やっぱりあるように思います。みなさんもありませんか?今日の通信はそんな言葉の募集と、久しぶりのイベントのお知らせがあります。どうぞさいごまでお読みくださいね。

【目次】—————

リレーエッセイ「メロン風味のハンバーガー」 理事 儀賀理暁

会場とオンラインとむすんだ交流イベント「わたしに力をくれた言葉たち」を7月29日開催! そこでご紹介する「言葉」を募集します!!

■■ 1. リレーエッセイ 「メロン風味のハンバーガー」 理事 儀賀理暁

銀杏並木が突き当たる大通りから路地を少し入った先に、かれこれ四半世紀通い続けている美容院(いや、サロンと呼ぶらしい)がある。

時間の約束をしにくい自分には、(規制が入っていた期間は別として)早朝から夜遅くまでという営業形態がとてもありがたく、それに甘んじて、ふと時間が空いた時に突然電話をしてお世話になることが殆どだ。当然、担当者を確認されても「どなたでも結構です」としか言わないけれど、こんなオジサンが普通に街を歩いていたとしたらとても声をかけられない、ましてや話しかけてなんて絶対もらえないようなお洒落なスタイリストさん達との新たな出会いがあったりもする。あ、そもそも、以前から通っていなければ、気後れして足を踏み入れようとさえ思えないかも・・・。

「こんにちは、今日はどんな感じになさいますか?」

大きな窓ガラスの外の蒸し暑さを一掃するような、明るく爽やかな声。もしかしたらちょっと前にお世話になったかも知れないし、いや、人違いかも知れない・・・と、いつも通りに瞼が落ちてくる。ほんの10数分の時が流れ、ふと、深いため息が聞こえたような気がして目を開けると、鏡越しに少しうつむき加減な彼女の視線。

「あ、ごめんなさい。起こしちゃいましたか?」

「いえいえ、何かありました?」

「話してもいいですか?」

「はい、もちろん」

「今日はホントについていなくて。朝、忘れものはするし、いつもの電車に乗り遅れるし、乗換駅の階段で転ぶし、お昼ごはんの時にはクリームソーダをこぼしてトレーの上の物が全部メロンの香りになっちゃうし・・・」

「ああ、ありますよねえ。悪循環みたいになってくるのが嫌で断ち切ろうとすると、それがまた空回りして」

「そうなんですよ・・・」

「いやあ、それにしても、(マッサージの際の)力の入れ具合と抜き具合、ものすごく柔らかくて素晴らしいですね、驚きました。イロイロ忘れられて、すっごく楽になりました」

「あ、え、そうですか!?嬉しいです、ありがとうございます♪」

メロン風味のハンバーガーが記憶の中からようやく出て行ってくれたのか、声の艶がちょっとだけ戻ってくる。会計を終えてお店から路地へと通じる外階段を下る間、彼女は「またお待ちしていますね」と言いながらオジサンの背中をずっと見送ってくれていた。

あ、名前を教えてもらうの忘れちゃったな・・・。

■■ 2. 会場とオンラインとむすんだ交流イベント「わたしに力をくれた言葉たち」を7月29日開催! 「言葉」を募集します!!

おまたせしました。3月以来のイベントです。題して、「言葉から立ち上る力を Vol.3 わたしに力をくれた言葉たち」。

わたしたちの毎日は、キラキラ輝くときもあれば、曇天やどしゃぶりのときもあります。まさに途方にくれてしまうときもあるかもしれません。そんなとき、ふと手にした文庫本の文章に、テレビから流れてくる誰かのセリフに、あるいは友人の一言に、思わずはっとしたことはありませんか? 今回のオンラインカフェでは、がんサバネット会員が力をもらった言葉をみんなでわかちあいたいと思います。

まず、宮城県在住の会員・西村和佳子さんから、言葉にまつわるお話を少し。タイトルは「言葉のキャンバスには」。続いて、全国の会員のみなさんから寄せられた「言葉」と、それに出会ったときのことをご紹介していきます。「わたしに力をくれた言葉」はこちらから募集します。https://jcsurvivorship.net/event-20230729どんなとき、どんなふうに出会った、誰の言葉なのかも教えてください。もし関連する写真やサイトがありましたら、事務局アドレスに別送していただければ嬉しいです。イベント当日紹介しきれないほどの言葉が集まったら、後日がんサバネット通信でもご紹介していきますね。

7/29(土)のイベント内でご紹介する言葉が決まり次第、ご応募くださった会員の方にご連絡します。できればイベント当日にご参加いただいて言葉をご紹介いただきたいのですが、もしご都合が悪かったり、ちょっと自分で話すのは・・・というご気分でしたら、会員でフリーアナウンサーの石森さんが代読してくださいますのでご心配なく!どうぞお気軽にご応募ください。ご不明の点は何なりと事務局までお知らせください。

プログラム

  • お話「こころのキャンバスには」 会員 西村和佳子
  • わたしに力をくれた言葉たち ~がんサバネット会員から寄せられた「言葉」をわかちあおう (朗読 会員 石森恵美)
  • 小さなグループにわかれたおしゃべり

開催日時 2023 年7月29日(土)13時30分~15時15分

会場    東京都港区白金台 港区立がん在宅緩和ケア支援センター「ういケアみなと」集会室

(東京メトロ南北線 白金台駅徒歩1分  https://www.minato-hpccsc.jp/ )

参加人数 会場参加 10名、 Zoomによるオンライン参加 80名

参加費 会員無料、一般(非会員)1,000円

お申込み 右のURLからどうぞ! https://jcsurvivorship.net/event-20230729

会場の「ういケアみなと」は、地下鉄の駅から歩いて1分、お散歩ついでに寄ってみませんか?そして、オンラインZoomでご参加いただける方にはモニターごしにご挨拶させてください。お待ちしています!

【配信元】—————————–

※当メーリングリストは事務局のみ配信可能となっております。(返信はできません。)

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