NPO法人日本がんサバイバーシップネットワーク会員のみなさま
事務局でございます。梅雨前線が活発になってきました。湿気の強い日が続きますが、いかがおすごしでしょうか。爽やかにすごす工夫をしたいこのごろです。さて、今回の通信は、会員・福本由美子さんのエッセイから始まります。福本さんは、奈良県内の病院に婦人科医としてお勤めです。さらに7月23日のがんサバネット夏の句会のご案内や、秋田情報もあります。どうぞさいごまでお読みください!
【目次】—————
1. リレーエッセイ「惑う医療者!?」 会員・福本由美子
2. 申し込み受付開始!言葉から立ち上る力をVol.4~がんサバネット夏の句会
3. 11月4日 秋田「治療と仕事の両立支援セミナー」に伴う「お楽しみ企画」のお知らせ
4. 7月のお鍋のじかん
■■ 1. 「惑う医療者!?」 会員・福本由美子
最近、勤務先の病院で診察室から患者さんが出ていかれた後に、「あ、これもお伝えしないといけなかった」と気づいてもう一度診察室に戻っていただくことが時々あります。「これまでこんなことはなかったのに」「いやいや前からこんなこともあった」「集中力が低下しているのかな」「そこまで深く考えるほどでもないかな」「引き際ってこっそり忍び寄ってくるのかな」「私はそれに気付けるのかな」ふとそんな思いが湧いてきます。
すでにスタッフや患者さんに迷惑をかけているような気がするし、もしやこれは引き際なのに気づいていないだけなのかもしれないと迷いも生じます。
医療者でない高校の同級生の中には年齢とともに働き方を変えたり、リタイアする人が出てきています。身近な医師たちの様子を見聞きすると、その引き際は自ら決めないといけないことが多く、ペース調整して働く選択肢もある一方で思いがけないタイミングで勤務先を変えたりリタイヤしないといけない場面もあります。
学び続ける気持ちが薄れたら医師としての仕事を離れた方がいいのかもしれません。今のところ自分ではその気持ちをまだ失っていないと思いながらも、そんな漠然とした基準で線引きできるわけもなく、引き際の難しさも感じます。
趣味の集まりでここ5~6年でリタイヤした方たちと話すことがありました。医療者ではない皆さんがリタイヤ前からリタイヤ後の今までどうすごされていたのか、耳を傾けました。仕事を調整・変更した医師たちとも話す機会があれば、じっくりその選択についてお気持ちを伺ってみたいです。
「宣告」「告知」をする側になることがあります。その立場では、正確に冷静に事実を伝えなくてはという思いや動揺された患者さんが本来の治療の流れを見失わないようにお手伝いしたいという気持ちを持ちながら話しています。どう病と闘っていくか、どう生活や仕事を整えるのか、私たち医療者も生活者の視点を忘れずにいられたらいいと思います。
なんか迷い惑っている医師なんて相談相手としては頼りないのかもしれませんが、その迷っている人間の部分も含めて相談相手の一人として患者さんの前に居たいと思います。
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【事務局より】がんサバネットには医療者も大勢参加しています。本音の部分で交流していきたいですね。がんサバネット通信ではみなさまのご寄稿をお待ちしています。600-800字程度のエッセイを、いつでも事務局までお送りください。お読みになったご感想もどうぞ。
■■ 2. 申し込み受付開始!言葉から立ち上る力をVol.4~がんサバネット夏の句会
がんサバネットでは、これまで「言葉」にまつわるイベントを開催し、とても好評でした。第4弾となる今回は、一昨年に俳句教室を開いてくださった 俳人 野崎海芋さんを再びお招きして、はじめての句会を開催します。あなたの一句をお寄せください。もちろん視聴だけのご参加も大歓迎です。句会に先立ち、会員の推し本紹介コーナーもあります。夏の宵、ご一緒に言葉から立ち上る力を味わってみませんか?
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開催日時:2024年7月23日午後7時~8時45分
Zoomによるオンライン開催
お申し込みはこちらからどうぞ
※非会員の方もご参加可能です(参加費1,000円)。ぜひご友人もお誘いください!広報にご協力くださる方、チラシのデータをお送りします。事務局までお知らせください。
■■ 3. 11月4日 秋田「治療と仕事の両立支援セミナー」に伴う「お楽しみ企画」のお知らせ
11月4日(月・祝 午後1時半~4時)に秋田市で開催する「治療と仕事の両立支援セミナー」の準備が進んでいます。関連して、会員の篠崎由紀子さんと武内尊生さんが、楽しい企画をたててくださいました。なんと、秋田県立美術館に展示されている藤田嗣二作の壁画<秋田の行事>について、がんサバネット会員限定で、学芸員の方による特別解説が実現!また、近所には見どころも数多くあります。
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10:00 秋田県立美術館入口前集合 各自チケット購入
10:15 学芸員の方による<秋田の行事>特別解説(約20分の予定)
10:40ごろ 解説後解散し、周辺を自由に散策(続けて美術館内の鑑賞もOK)
各自昼食を済ませ、セミナー開始までに会場へ移動
※これから数回、通信内で秋田名物情報をシリーズでおとどけします。秋田でお会いしませんか?
<<わたしの一押し秋田情報「秋田県立美術館と秋田市立千秋美術館」>>(Vol.1 会員・篠崎由紀子)
秋田県立美術館がその時期に開催している展覧会は「ロートレックとベル・エポックの巴里―1900年」です。ロートレック《ディバンジャポネ》をはじめアルフォース・ミュシャやエドガー・ドガの作品も展示されています。藤田嗣治《秋田の行事》(横20.5m縦3.65m)や藤田嗣治が夜汽車に乗って抱き抱えるようにして秋田の平野政吉邸に持ってきたとされる、亡き4番目の妻マドレーヌを描いた《眠れる女》も同時展示されています。2階ラウンジにはミュージアムショップとカフェがあり、そこから千秋公園大手門のお堀や秋田市文化創造館が一望できる素敵な観光スポットになっています。複合施設アトリオン内にある秋田市立千秋美術館がその時期に開催している展覧会は「生誕120周年サルバドール・ダリ展―天才の秘密―」です。福島県にある諸橋近代美術館所蔵作品を主に展示されています。また他に、秋田蘭画(18世紀後半に秋田藩主や藩士たちが描いた洋風の絵画)も展示中です。
■■ 4. 7月のお鍋のじかん
代表理事の高橋です。毎月第4水曜日午後7時からのZoomによるオンライン交流会「お鍋のじかん」は、お申込み不要、お出入り自由のじかんです。毎回近況報告や折々で想うことなど、とりとめのない話をしています。(6月は、「コミュニケーションの余白」「通販で買ったものが気に入らなかったら」「自分らしいスタイル」などの話で盛り上がりました。)7月のお鍋は17日。どうぞごゆるりとお立ち寄りください。
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トピック: 7月のお鍋のじかん
以上
【配信元】—————————–
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